手当は“コスト”か、“戦略”か。
目次
9割超の企業が支給する「各種手当」のリアル
「うちは基本給重視だから手当は少なめです」
「最近、〇〇手当を新設しました」
——その判断、世の中の流れと合っていますか?
厚生労働省の最新調査によると、
常用労働者へ手当を支給している企業は91.4%。
実に9割以上の企業が、基本給とは別に“何らかの手当”を支給しています。
しかも、前回調査(2019年)から5.1ポイント増加。
今や「手当はあるのが普通」の時代に入っています。
通勤手当は“標準装備”
2024年の結果を見ると、最も支給割合が高いのは
👉 通勤手当(90.2%)
企業規模に関わらず、ほぼ標準装備といえる水準です。
次いで多いのが
✔ 役付手当などの勤務手当
✔ 技能・資格手当
✔ 家族・扶養手当
✔ 住宅手当
一方で、
精皆勤手当などは減少傾向にあります。
注目ポイントは「その他手当」の急増
今回の調査で最も増加したのは、
「上記のいずれにも該当しないもの」
なんと 14.6ポイント増加。
これは何を意味するのでしょうか。
コロナ禍を経て、
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テレワーク手当
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在宅勤務環境整備費
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ウェルビーイング支援
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通信費補助
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インフレ対応手当
など、新しい働き方に対応する独自手当が増えていることが背景にあります。
つまり今は、
手当が“多様化”する時代
なのです。

手当は「採用力」を左右する
求人票で目にするのは、基本給だけではありません。
✔ 住宅手当あり
✔ 家族手当あり
✔ 資格手当充実
✔ リモート手当支給
こうした一文が、応募の決め手になることも少なくありません。
特に人材不足が続く中小企業にとって、
手当設計=採用戦略
といっても過言ではない時代です。
ただし、忘れてはいけないこと
手当には必ず、
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社会保険料への影響
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標準報酬月額への反映
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賞与との設計バランス
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固定化リスク
といった論点がついて回ります。
「とりあえず新設」は危険です。
制度設計を誤ると、
人件費が“じわじわ固定化”し、経営を圧迫することもあります。
貴社の手当は、戦略的ですか?
今、企業の9割が手当を支給しています。
しかしその中で、
✔ 目的が明確な手当
✔ 経営戦略と連動している手当
✔ 社会保険や税務まで踏まえて設計された手当
これを実現できている企業は、決して多くありません。
手当は「善意」ではなく
設計すべき経営ツールです。
社会保険料への影響や制度設計も含め、
見直しをご検討の際はぜひご相談ください。
“なんとなく支給している手当”が、
みなさんの会社の未来を左右しているかもしれません。