労働保険のキホンを最短理解

スタートアップ

労働保険のキホンを最短理解

― 「労災保険 × 雇用保険」を正しく整える(令和7年度版)

労働保険って何?

労働保険=労災保険+雇用保険の総称。パート・アルバイトを含め労働者を1人でも雇えば加入義務があります(農林水産業の一部を除く)。労災は事業主全額負担、雇用保険は事業主と労働者の双方負担です。


誰が加入対象?

労災保険

事業場で働く労働者は原則すべて対象(通勤災害を含む)。補償は療養・休業・障害・遺族等。

雇用保険(一般被保険者)

①週所定20時間以上かつ②31日以上の雇用見込みがある労働者は、名称(パート・アルバイト等)にかかわらず原則加入が必要です。

※「月8.8万円以上」は健康保険・厚生年金の要件であり、雇用保険の要件ではありません(混同注意)。


令和7(2025)年度の保険料率(最新)

雇用保険料率(R7.4.1〜R8.3.31)

  • 一般の事業:労働者5.5/1000/事業主0.90%(失業等給付0.55%ずつ+二事業0.35%)

  • 農林水産・清酒製造:労働者0.65%/事業主1.00%

  • 建設の事業:労働者0.65%/事業主1.10%(二事業は建設4.5/1000)
    出典:厚労省「令和7(2025)年度 雇用保険料率のご案内」。(厚生労働省)

労災保険率(R7年度)

業種別に定める率(令和6年度と同率)。例:建築事業9.5/1000、舗装工事9/1000 等。自社の業種区分で確認を。


年度更新(毎年の清算・申告)

労働保険料は前年度分の確定+当年度分の概算をまとめて申告・納付(年度更新)。


よくあるつまずき(実務の注意点)

  1. 加入義務の見落とし
     「短時間だから」「アルバイトだから」は不可。要件に該当すれば必ず加入

  2. 要件の取り違え
     雇用保険は20時間/31日見込みがカギ。社会保険の月8.8万円要件とは別物。

  3. 料率の古いまま運用
     R7年度料率を給与計算・見込みに反映(一般事業の総負担1.45%等)。年度更新の遅延
     6/2〜7/10の提出・納付を失念しない(電子申請◎)。


まず何から?(社労士事務所ではこんなことをやっています)

  • 雇用契約の所定労働時間と雇用見込みを文書で明確化(20時間/31日基準の判定表を整備)

  • 令和7年度の雇用保険料率を給与ソフトと就業規則の賃金規程へ反映

  • 業種別の労災保険率を確認(下請・現場別に区分が変わる建設は特に要注意)

  • 年度更新のスケジュール確認(電子申請の権限設定)


まとめ

労働保険は採用の瞬間から正しく整えましょう。。
令和7年度の最新要件・料率に合わせて、加入判定・給与計算・年度更新をアップデートしましょう。迷ったら、ゆずりはにお気軽にご相談ください。


参考

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