こども・子育て支援が拡充へ|児童手当の増額・新給付と「子ども・子育て支援金(2026年度~)」をやさしく解説
「児童手当が増えるらしい」「育休の給付が手厚くなるって本当?」「給与明細の控除が増えるの?」——最近こうしたご相談が増えています。
実は、こども・子育て支援の拡充はすでに一部が始まっており、今後も段階的に新しい給付がスタート予定です。さらに令和8年度(2026年度)からは、その財源の一部として「子ども・子育て支援金」が始まる見込みです。
この記事では、従業員のみなさま向けに「何がいつからどう変わるのか」をポイントで整理します。
目次
すでに拡充が始まっている:児童手当(2024年10月分から)
児童手当は、次のように拡充されます。
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所得によらず支給対象になる
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支給期間が高校生年代まで延長
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第3子以降は月3万円へ大幅増額
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支給頻度が「4か月に1回」→「2か月に1回」へ
2025年度から始まる予定の新給付
育児時短就業給付(時短勤務の賃金の原則10%)
こどもが2歳未満の期間に時短勤務を選んだ場合、時短勤務時の賃金の原則10%を支給する「育児時短就業給付」が創設されます。
妊婦のための支援給付(妊娠届出時5万円+妊娠後期以降:こどもの数×5万円)
「伴走型相談支援」の面談とあわせて、妊娠届出時に5万円、さらに妊娠後期以降に妊娠しているこどもの数×5万円が支給されます。
出生後休業支援給付(最大28日、手取り10割相当)
子の出生直後の一定期間内に、両親ともに14日以上の育児休業を取得した場合、最大28日間、手取り10割相当を支給する「出生後休業支援給付」が創設されます。
2026年度以降:こども誰でも通園制度、国民年金の免除など
こども誰でも通園制度(2026年度から全国実施)
保育所等に通っていない0歳6か月~満3歳未満のこどもが、時間単位で柔軟に利用でき、こども1人あたり月10時間利用可能となる制度です(令和8年度より全国実施)。
育児期間中の国民年金保険料免除(2026年10月分から)
国民年金の第1号被保険者を対象に、育児期間中の国民年金保険料免除措置が創設されます(令和8年10月分から)。
2026年度から「子ども・子育て支援金制度」も開始予定(給与明細にも影響)
上記の給付拡充の財源の一部として、令和8年度から「子ども・子育て支援金」が充てられる、とされています。
「子ども・子育て支援金制度」って何?
全ての世代や企業から支援金を拠出し、子育て施策の拡充に充てることで、こども・子育て世帯を社会全体で支える制度、と説明されています。
なぜ独身や高齢者も支払うの?
「こどもは将来の社会保障の担い手になる」ため、こどもの育ちを支えることは全ての方にメリットがある、という考え方が示されています。
負担は増えるの?
支援金の導入にあたっては、社会保障の歳出改革等で社会保険料負担を軽減し、支援金による負担は相殺される仕組みで実質的負担はない、とされています。
【実務の要点】会社・従業員の「控除(天引き)」はどうなる?
リーフレットでは、支援金の算定・徴収について次のように記載されています。
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支援金額(月額)は 標準報酬月額 × 支援金率
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基本的に支援金額の半分を企業が拠出
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賞与からも拠出(標準賞与×支援金率)
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令和8年4月保険料(5月に給与天引き)より拠出開始
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医療保険の保険料とあわせて徴収
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令和8年度の支援金率(保険料率)は 0.23%
ポイント:2026年5月支給の給与明細(4月保険料)から、「医療保険とあわせた形」で反映される想定、という点は、会社側の給与計算・控除設計にも関わります。
ゆずりはからのひとこと(企業のご担当者さまへ)
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従業員の方から「何の控除?」と質問が出やすいテーマなので、制度開始前に社内周知(簡単なQ&A)を準備しておくのがおすすめです。
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給与計算・賞与計算への影響(控除項目、表示名、説明文言など)も含め、早めに顧問社労士・給与担当と運用確認しておくと安心です。
まとめ
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児童手当は2024年10月分から拡充(高校生年代まで/第3子月3万円/2か月に1回支給など)
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2025年度から、育児時短就業給付・妊婦支援給付・出生後休業支援給付がスタート予定
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2026年度から、こども誰でも通園制度(全国実施)や、子ども・子育て支援金(保険料0.23%)が開始見込み