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36協定に「特別条項」を入れる前に、必ず知っておきたいこと
年度末に向けて、時間外労働・休日労働に関する36協定の締結を進めている企業も多い時期です。
中でも「特別条項」を設ける場合は、通常よりも厳格なルールと配慮が求められます。
今回は、36協定に特別条項を盛り込む際の実務上の注意点を分かりやすく解説します。
特別条項付き36協定とは?
特別条項付き36協定とは、
臨時的・特別な事情がある場合に限り、法定の時間外労働の上限を超えて働かせることを可能にする仕組みです。
「とりあえず入れておけば安心」と思われがちですが、
実際には運用ルールの整備と記録管理が非常に重要になります。
締結時に気をつけたい2つのポイント
① 限度時間超過の「手続き」を定める
特別条項を適用する場合、
事前にどのような手続きを踏むのかを明確にしておく必要があります。
例えば、
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過半数代表者への事前申入れ
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会社が定めた様式による申請
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申入れ・承認の記録を残す
といった運用が考えられます。
「誰が・いつ・どのように判断するのか」を決めておかないと、
特別条項が形骸化し、トラブルの原因になりかねません。
② 健康福祉確保措置を必ず講じる
長時間労働による心身の不調を防ぐため、
健康福祉確保措置の実施が必須です。
具体的には、
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産業医や医師による面接指導
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相談窓口の設置
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勤務間インターバルの確保
など、36協定の中で定めた措置の中から1つ以上を選択し、
確実に実施する必要があります。
記録と保存も忘れてはいけません
特別条項を適用した場合、
実施状況の記録と保存も重要なポイントです。
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健康福祉確保措置を実施した記録
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相談窓口を設置した場合の周知記録
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実際の相談件数の記録
これらは、
36協定の有効期間中+満了後3年間の保存義務があります。
「やっているつもり」ではなく、
きちんと残っているかがチェックされます。
特別条項=長時間労働を認める免罪符ではありません
特別条項を設けるということは、
通常の上限を超えて従業員を働かせる可能性があるということ。
だからこそ、
会社にはより一層の配慮と管理体制が求められます。
36協定の締結や見直しでお悩みの方は、
ぜひ一度ご相談ください。